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余白の美学
「引くこと」の豊かさ
「完璧とは、何も引けない状態である」。そう信じる店主の、引き算による表現を追求するカテゴリーです。一皿の上の空白、会話の間の沈黙。目に見える派手さよりも、削ぎ落とした後に残る本質的な豊かさを大切にしています。その美学を共有してくださる方へ、心安らぐ静謐な時間の価値を語ります。


味に「余白」を。15年目のトマトとアルバリーニョ
契約農家さん特選 味濃いトマト この店を開業し15年、常に自問自答してきたことがあります。 「お客様が最後の一口を飲み込んだとき、何が残っているべきか」 その答えの一つが、この「味濃いトマト」にあります。 使用しているのは、和歌山の契約農家さんが15年かけて当店のために育て上げてくださったトマト。 驚くほど濃密なその味には、塩も砂糖も、一切の調味料を足す必要がありません。 私は、このトマトの完璧な自立を尊重し、あえて味を完成させない「余白」を残しました。 その余白を埋めるのは、料理人の腕ではなく、お客様の五感です。 キリッとした酸と、ほのかな塩味(ミネラル)を感じる白ワイン「アルバリーニョ」を一口含んだとき。 あるいは、隣に座る大切な方と「美味しいね」と目を合わせた、その瞬間。 そのとき初めて、この料理は完成します。 皿の上にも、味の上にも、そして店内の空気の中にも、私たちは「余白」を大切にしています。 それは、お客様が主役として、その時間を愉しむための自由な空間です。 GW前の、活気ある火曜日。 忙しい日常に、少しだけ「味の余白」を取り戻しに来

osamu N
Apr 281 min read
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