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アセルカデ

バスク地方とは|野菜家さいが受け継ぐスペインの美食文化

|バスク――美食の聖地、その精神に触れて
スペインとフランスの国境を跨ぎ、独自の文化を継承し続けるバスク地方。かつて「漂白の民」の歴史を学んだ私が、料理人として惹かれたのは、その「不屈の郷土愛」と、素材と真剣に向き合う「純粋さ」でした。 サンセバスチャンの喧騒の中に息づくのは、単なる観光地としての美食ではなく、土地の恵みを誇り、分かち合う、人間の根源的な喜びです。
|伝統と革新、そして「チョコ」の絆
バスク料理には、海と山が共存する厳格な伝統があります。一方で20世紀後半には「新バスク料理(ヌエバ・コシーナ・バスカ)」が誕生し、世界を驚かせました。 しかし、その根底にあるのは常に「チョコ(美食倶楽部)」の精神です。地位も名誉も脱ぎ捨て、男たちが自慢の腕を振るい、共に笑い、語らう。そこには、料理の本質である「他者を想う真心」だけが残っています。

|野菜家さいの「引き算の美学」
私が15年の歳月をかけて辿り着いたのは、技巧を競うことではなく、素材から「雑味」を削ぎ落とす【引き算の美学】でした。 和歌山の荒波で鍛えられた鮮魚、力強い大地の恵み。それらの本来の生命力を際立たせるために、余計な飾りを捨て、エッセンスだけを抽出する。それは、バスクの紳士たちが大切にしてきた「素材への真摯な向き合い」に対する、私なりの答えです。
|和歌山の風土が醸す唯一無二のバスク
「野菜家さい」の料理は、単なるバスクの模倣ではありません。和歌山の食材、和歌山の風土、そしてここで生きる人々の嗜好に寄り添い、進化させてきた「和歌山バスク」です。 300日を海で過ごす釣り人としての視点と、15年という月日が磨いた感性。 官能的なまでの一皿に、郷土愛と誇りを込めて。

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